仮面の告白
みなさんこんにちは!
つぼいさとしです。
読書はジャンルの幅に限りをつけず、
ビジネス本、自己啓発、小説、教科書的なものまで読んでいるのですが、
最近小説をほとんど読んでいないなあと思いました。
読書好きの方とお会いすると、
やはり小説を読まれて方がほとんどで、会話に花を咲かせられないことも、、
そこで!!!
何か小説を読もうと思い立ち、YouTubeの紹介動画を見ていて、
これは!!と思うのを購入し読了したので、今日はそのご紹介記事になります!
最後までお付き合いいただけますと幸いです。
#本当に読書特化ブログになってきたなw
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今回私が購読したのは、、、
『仮面の告白』
です。
読書が嫌いな方でも、一度は名前を耳にするであろう、
三島由紀夫(敬称略)の著作です。
読んだ感想というか、
読後すぐに思ったのは、「読者を選ぶな〜〜〜〜〜〜〜」でしたw
なんでかというと、
エロティシズム(性的欲求に美学的視点を取り入れた考えですね)を、
同性愛者、性同一性障害の視点からその本質の深淵まで描いた、
なんとも強烈でセンセーショナルな作品だからです。
主人公(三島由紀夫の自伝的作品という見方もあるそうですが)が、
何に欲情を覚え、性的情念に瞳を奪われるのか。
そしてその自身の性的情念が、世間一般の視点からいかにずれているのか。
それに対する葛藤が、これでもかと描かれています。
死と密接に絡み合う、主人公の性的情念もまた、
読んでいて本当に強烈です。
しかしそんな強烈で過激?な表現の言葉を多く目にしても、
食い入る様に読んでしまうのは、
三島由紀夫が人の本質を追求し、理解し、
圧倒的努力によって成し得た美しい言葉を駆使し、
表現しているため、心を揺さぶられるからだろうと思います。
▼私の心が打たれたポイント
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内容は上の軽い紹介文で書いておりますので、
このセクションでは私が三島由紀夫作品を初めて読んで、
心打たれたポイントを話せてください。
○比類ない美しい日本語
正直、私はこのポイントにとにかく魅了されました。
本を読むことが習慣になってから、小説も何作か読んでいたのですが、
現代に作家としてトップにいる方々の言葉が未熟に感じてしまうほど、
三島由紀夫が生み出す表現、それを飾る言葉は果てしない深みを携えた、
とても美しい日本語でした。
例えば、、、
■「感情は固定した秩序を好まない。それはエーテルの中の微粒子のように、
自在にとびめぐり、浮動し、おののいていることのほうを好むのである」
これは、男性の特定の肉体などに異常な嗜好を覚える主人公が、
園子という女性に興味を持ち、それが性的ではない何かであることに、
苦悩するような場面で出てきた表現。
この文だけを見ても、三島由紀夫がいかに人の本質を理解し、
どの言葉を使うことが適切かを追求していたのかがわかる気がします。
みな感情の平静を求めるけれど、実はそうではない。
だからこそ、老後は静かに暮らしたいと言っても人は働きたくなったり、
お金を手にした人でも、情熱という名の元に行動し続けるのかもしれない。
そこには平静ではなく、混乱に満ちた心の状態が存在するのにも関わらず。
どの言葉も、
逐一調べないとわからないくらい難しいのですが、
調べて読むと、「ああ、だからこの表現でこの言葉をチョイスしたのか」
と、三島由紀夫の言葉への情念が伝わってくる思いでした。
内容はもちろん、
一度読んで目で言葉に触れることだけでも、私はオススメします。
▼まとめ
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いかがでしたでしょうか?
三島由紀夫の作品、読んだことがない方は、
この記事を見て少しは読みたくなりましたでしょうか、、?
上のセクションでも書いた通り、
難解な言葉が多く使われていて読むのに少し苦労するかもです。
ただ今回紹介した仮面の告白は200ページちょっとで読みやすいですし、
ぜひ三島作品に興味を持つきっかけとして、購読いただけると嬉しいです。
#私、当然三島由紀夫さんから何ももらってないけど宣伝してますねw
それではまた次の記事でお会いしましょう!
▼本を出版しています。レビューなど書いてくださると泣いて喜びます(ΩДΩ)